2012年6月20日、 新潟燕三条の名店『らーめん潤』で研鑽を積んだ横山元気店主が、地元長岡で創業した。
祖父と自身の名前から一文字ずつとり店名を『祥気』と名付け、世界的なグルメガイドにも掲載された新潟屈指の実力店である。

『元々ラーメンは安く美味しくあるべきもの』という考えから、良い食材を使用し素材の力に頼るのではなく、敢えて一般的な食材を使用し手間と技術を加えてラーメンを作り上げることに拘ったという。
それを如実に表すのが極めて澄んでいて深い旨味を有する清湯スープ。
使用する素材は“鶏と水”のみ。
火加減を重視しじっくりと鶏の旨味を出しきり、その最高の状態をキープさせる仕込みが世界的にも評価されるクォリティーの土台であろう。

スープをとる温度は80〜85℃を保ち、決して沸かさずゆっくりと鶏の旨味を抽出する。
使用する麺は北海道産きたほなみと外麦をブレンドし、加水は低めでパツッとした歯切れが特徴的な特注中細ストレート麺。
そしてしおそばの味を形成する塩だれは、極めて澄んだ清湯スープを濁さないよう、貝の旨味を付加してより鶏の旨味を引き立たせるよう、クリアなたれに仕上げている。

鶏モモチャーシューは最も鶏本来の旨味を感じられるよう、低温でじっくりと火入れをし、驚くほどにしっとりとした逸品となっている。
ラーメンを構成するパーツを一つ一つ丁寧に仕込み、仕上げは一杯一杯小鍋で調理する。熱々なスープ、濃いめの塩梅、硬めに茹で上げる麺。すべてが地域性に合わせ、顧客の満足を追い求めたラーメンである。

ラーメン鉢の底が見えるほどに澄んだしおそば。

澄み切ったスープを口に運ぶと、そのビジュアルからは想像できないほど、分厚く濃密な鶏の旨味を感じとれることだろう。
適度なモチッと感がありながら小気味よい歯切れの中細麺が、色鮮やかに浮かぶ自家製鶏油を介してこのスープを存分に引き上げ、鶏と小麦の見事な調和を感じられる。
しっとりと柔らかく程よい脂感を残す鶏チャーシューも非常に高いクォリティーで、気付けばスープまで飲み干してしまう完飲必至の一杯となっている。

【新潟ラーメン専門サイト らーめん巡り】麺の風　祥気

【住所】新潟県長岡市寺島町729
【定休日】月曜日　※ 月曜日が祝日の場合、翌日休み
【営業時間】ランチ:11:00〜15:00
　　　　　　ディナー:17:00〜20:00