店舗概要
2015年3月14日、かつてはフレンチで腕を振るい京都のホテルでは総料理長を務めた経歴を持つ松村店主が創業した。元来ラーメンが大好きであった松村店主が、ホテルでの高級なコース料理ではなく、1,000円ほどでも誰でも喜んでもらえる料理を作りたいと思い、中華そば勝本の創業に至った。
勝本という店名は、映画「The Last Samurai」での松村店主と同い年である渡辺謙さんの役名「勝元」からとり命名したという。その作品で描かれている「武士道」に共感し、日本の侍の魂を込めてラーメンを作り続ける、という想いが込められている。
苦労したこと
「スープは生きもの」
そう語る松村店主。
素材ごとの微妙な差やその日の気候によっても出来上がるスープは表情を変えるという。
素材と向き合いそのポイントを見極めスープを仕込むわけだが、美味しいスープが出来たとしても麺を入れて美味しいとは限らない、と話す。
中華麺を入れ、一杯の中華そばとして美味しい。
常にこのことを念頭に今日より明日、明日より明後日と、より美味しい中華そばを提供し、お客様に対して一期一会の想いを持ち続ける、という言葉には、松村店主の料理に対する真摯な姿勢が表れていると感じる。
こだわり
上質な煮干しを使用し、えぐみなどは一切出さずにその風味を存分に活かしきる。
そこに醤油の風味を重ね、特注の中華麺を合わせることで作り上げられる中華そばは、その配合や加えるタイミングなど細部に至るまでこだわりが詰まっている。
動物系でひくスープを前日に仕込み、使用する当日の朝に煮干し系を加えることで鮮度の高い風味を演出し、厳選醤油に独自配合の節を加えて作るカエシがしっかりとした輪郭を形成する。ただし、煮干しの風味を一辺倒に強調するのではなく、鶏油と煮干しをバランスよく配することで、非常に調和のとれた深い旨味を有する一杯となっている。
商品特徴
王道でありながらすべてが高い次元で構成され、厚い旨味と芳醇な風味の中にどこかすっきりとした後味すらも感させるスープに合わせるのは、浅草開化楼と共に開発した中細ストレート麺切刃#24特注麺。程よいコシを有しながら、しなやかでもちッとした食感の麺は、啜るたびに煮干しの上品な風味を余すことなく口に運び鼻孔を優しく刺激する。その香りの余韻を感じながらスープを一口ふくむと、厚い旨味の波が口中を埋めつくす。
しかしその旨味に全くしつこさは無く、引き潮のようにスーッと身体に馴染み消えていく感覚を覚え、また一口また一口、自然と食べ進めていってしまうほど、滋味にあふれる一杯となっている。そんな匠の技が集約された中華そばを是非ご賞味あれ。