店舗概要
2006年8月24日、東京の名店で8年程研鑽を積んできた高山店主が、『鮮魚のアラ+とんこつ』をコンセプトに、札幌中央卸売市場場外市場にて創業した。
東京での修業期で5年程経った頃に独立を考え始め、その頃から新たな土地で、素材を最大限に活かしたラーメン作りに挑戦し、自身の力試しをしてみたいと考えていた。
コンセプトを実現する為に立地選びは市場近隣に絞り、その折にこの札幌場外市場の話が舞い込んできた。2006年当時はまだつけ麺という食文化も浸透していなかった札幌という土地で、更に『味噌』ではなく『醤油』を軸に勝負をする!という高山店主の挑戦はそこから始まった。
苦労したこと
知らない土地でどれだけ認知してもらえるのか・・?
挑戦とはいえども当初この不安は常についてまわったという。
『鮮魚のアラ+とんこつ』というコンセプトを掲げたものの、今では年間1トンの使用量にもなる鮮魚のアラをどう仕入れるか・・。旨いラーメンを作るには良い食材を仕入れなければならない。その為にまずは水産業者との関係づくりに注力をしたという。
これが功を奏しアラの仕入れは水産業者の横のつながりで徐々に安定していった。 とは言えつけ麺という食文化の無い土地であることは変わらず、『味噌を軸にした方が良い』『つけ麺って何?』という事は常に言われ続けていたという。
それでも自身の『醤油』『つけ麺』というスタイルを貫く事で、創業から19年を迎える今では、 8割のお客様につけ麺を注文頂けるまでになったと話す。
こだわり
麺にはカネジン食品製の特注麺を起用。つけ麺は切刃#12、らー麺は切刃#14で切り出し、モチモチの食感を最も意識した多加水麺となっている。
スープに使用する豚骨・鮮魚のアラはもちろん北海道産。この贅沢な素材をふんだんに使用し、全行程13時間をかけて焚き上げ更に丸1日冷蔵庫でねかす。こうすることで何とも言えぬまろみのある濃厚スープができあがる。
チャーシューは赤身と脂身のバランスの良い肩ロース。これを創業以来継ぎ足しで使用する自家製タレに漬け込み、深い旨味を有する逸品を作り上げている。
道産醤油と香ばしく焼き上げたアラを3日間コトコトと焚き上げたベースにこのチャーシューのタレを加えることでできる、滋味深い醤油のカエシも秀逸である。
商品特徴
食材一つ一つに長い時間と手間をかける店主のこだわりから生まれる一杯は、単なる鮮魚系ラーメンの域を超えていると感じる事だろう。
麺を啜ると、長時間かけて煮詰めた特製のカエシの独特な苦みが奥の方で余韻として残る。さらに鮮魚の風味と背脂の持つ自然な甘み、それに香味油の香りが加わり、三位一体となってモチモチの多加水麺に存分に絡んでくる。
らー麺とつけ麺でテイストは寄りながらも、それぞれの麺の食べ方で双方に受ける印象は全く別物と感じ取れるだろう。 確かな技術と深いこだわりに裏打ちされた技ありな一杯。札幌中央卸売市場周辺で働く職人たちに愛されるその味を是非!
店舗紹介
【住所】 北海道札幌市中央区北十条西21-15-1 札幌場外市場 食堂長屋
【定休日】不定休
【営業時間】10:30〜無くなり次第終了
(15時頃が目安です)